鳥マガHome > 鳥取グルメ > 鳥取の味覚[郷土料理]/大山おこわ

漢字では「御強」と書きます。元々は室町時代から宮中に仕える女房が使い始めたとされる隠語的な言葉だといわれています。すなわち「おこわ」という言葉自体は昔は仲間内でしかその意味が分からない言い回しであったそうです。
「おこわ」とは、もち米を蒸して作られた米飯のことです。
結局のところ「赤飯」なども「おこわ」に含まれることになります。しかし赤飯は「おこわ」から独立した感がありますので、一般的には「おこわ」といえば上の画像のような炊き込みご飯風のものが「おこわ」として独立したものと考えると良いのだと思います。
おこわに関して調べていきますと、「これが欠けると”おこわ”とは呼べない!」というものは「もち米」だけのようです。具材に何が使用されていようと、もち米を蒸しあげたものなら「おこわ」と名乗って差し支えないようです。さらには「もち米」だけを蒸しあげたものでも「おこわ」と名乗っても本来持つ意味としては間違いではないようです。
大山周辺の地域またはそれ以外の地域で、もち米を蒸して作られた米飯のことです。
この大山おこわという奴は、なかなか強敵で大山おこわについて書かれた本は見つけることができず、大山おこわが誕生した経緯も諸説あります。また、レシピについても様々で調べれば調べるほどに「大山おこわは、これといってポリシーの感じられない単なる五目おこわじゃないのか?」と思わざるを得ません。
中でも1番驚いたレシピが「鳥取県公式サイト」のレシピです。(参考URL…http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=102474)調味料の欄で、砂糖、うすくち醤油、などなどと続いて「にんじん150g」となっています。まあ誤植でありましょうが、大山おこわの扱いがいかに小さいかがうかがえます。
県西部に古くから伝わる郷土料理といわれる「大山おこわ」ですが、意外にもこの呼び名が付けられたのは最近とのこと。かつては旧郡名にちなみ「汗入(あせり)おこわ(または汗入(あせい)りおこわ)」と呼ばれていたそうで、祭礼や祝い事のごちそうとして各家庭でも受け継がれてきました。 旧郡名と言うは、1896年(明治29年)3月31日までは「汗入郡」が存在しており、同年4月1日をもって汗入郡・会見郡の区域をもって西伯郡を設置したとされています。西伯郡は山岳信仰の霊場である大山寺がありますので祭事に振舞われていたのは間違いなさそうです。
1986年(昭和61年)、農林水産省総合食料局(当時の食糧庁)と「ふるさとおにぎり百選審査委員会」が共同で、全国から応募のあったおにぎり・おむすび・まぜごはんを選考し百選として発表したなかに「大山おこわ」が選ばれていました!しかし残念ながら、どこの誰が作ってレシピがどうであったかなど一切がわかりません。この大山おこわのレシピがわかれば、「これこそが”大山おこわ”だ!」と言えたかも知れません。
かつて「ふるさとおにぎり百選」という単行本が出版されていたそうですが現在は入手ができません。また「ふるさとおにぎり百選審査委員会」とは何なのか?調べがつきません。
ふるさとおにぎり百選は国が認めたものですから、そこで選ばれた「大山おこわ」は「公認大山おこわ」と言うことです。
農林水産省総合食料局のWEBサイトから「大山おこわ」に関連するキーワードで検索していくと、中国四国農政局(農林水産省)のサイトへたどり着きます。そこで鳥取県の伝統料理の紹介として「大山おこわ」のページがあります。この中の内容が、これぞ「大山おこわ」と言うに相応しいのかもしれません。(参考URL…http://www.maff.go.jp/chushi/chisanchisyo/dentou/ryouri/31tottori/okowa.html)
ただし、そこに記載されている作り方は、何と言いましょうか…アバウト過ぎて作れそうにありません。
数多い大山おこわのレシピを比較してみた結果、次のようなレシピが成り立つようですので紹介します。材料のポイントは、鳥取名物「あごの焼」と、祭事の精進料理に用いられたという「油揚げ」が入るところです。
| 具材 | 調味料 | ||
|---|---|---|---|
| もち米 | 5合 | 醤油 | 大さじ1 |
| 鶏肉 | 150g | みりん | 大さじ2 |
| 乾しシイタケ | 5枚 | 酒 | 50cc |
| ゴボウ | 100g | 砂糖 | 大さじ2 |
| ニンジン | 150g | 塩 | 小さじ1/2 |
| あごの焼 | 1/2本 | ダシ汁 | 250cc |
| 油揚げ | 1枚 | ||
以上が平均的な「大山おこわ」のレシピのようです。醤油は基本的には薄口醤油を使用すると上手くいくようです。ダシ汁が何からとるダシかは明確にされていないため「ダシ汁」とだけさせていただきました。なお乾しシイタケの戻し汁を利用しても美味しくできるようです。また、蒸しあがったもち米に煮汁をふりかける際、打ち水をし2〜3回に分けて混ぜる方法が望ましいようですが今回のレシピでは簡略にしました。