鳥マガHome > 鳥取グルメ > 鳥取の味覚[郷土料理]/大山そば

大山そばとは、中国地方の最高峰「大山」で栽培されたそばを利用して作られます。小麦粉2:そば粉8のいわゆるニ八そばが基本で甘皮までたっぷり挽き込んで全体に黒っぽく、素朴な味わいが大山そばの特徴です。伏流水となった大山の雪解け水で打つめんはコシがあり食べ応えがあります。いわゆる田舎そばです。
1709mを誇る大山の、昼夜の温度差が激しい標高700mの辺りで作られる”そば”は実に良質なものだと聞きます。ゆえに、汁蕎麦、ざる、釜揚げ、割子など、どのような形で提供されても蕎麦自体が大山そばであれば「大山そば」に変わりはありません。
これは逆の見方をすると「大山そばとは何?」と考えることになります。原材料の産地以外に大山そばを県内はもとより全国に向けて証明する確固たる所以が欲しいものです。有名な蕎麦として、東京の「更科蕎麦」、岩手の「わんこそば」、長野の「戸隠そば」、そして出雲の「割子そば」etc…。
さて「大山そば」はと言うと、ざる、盛、天ざる、割子、鴨、とろろ…と、オリジナルの食べ方や提供方法は見当たらずどれも二匹目のドジョウのイメージが拭えません。
標高700mの辺りには「大山寺」があります。奈良時代に成立したといわれる大山寺は山岳信仰の霊場ですので、むかしから精進料理のひとつとして大山そばが食べられていたのでしょう。仏事には油揚げを主体にした精進料理を必ず作っていたといわれていることからも上の写真のようにトッピングとして油揚げをのせたものこそが「大山そば」の正しい姿なのかも知れません。
2009年11月に鳥取県大山町大山の大山寺地区で、旅館や飲食店が提供するそばを「大山そば」のブランドに認定する制度が誕生しました!県の補助事業を活用して、大山旅館組合と大山町観光協会大山観光局、大山恵みの里公社が2009年11月に認定制度を立ち上げたとのことです。
大山そばに認定されるには、同地区の店舗で大山のすそ野で栽培されたそば粉を使用し店側が大山そばの由来を掲示または説明できることが条件になります。
……なにを今さら。と言う気がしないでもないですが、晴れて大山そばとしての確固たる理由付けができたわけです。
ただ、観光促進には印象が弱いのではないかと思います。島根県の「出雲そば=割子」というような、「大山そばは、こう食うべし!」と言う新たな食文化が見出せていないのは残念なところです。